天才数学者が1963年に人間や教育について語っている書籍。数学を扱うプロが情緒を重要視しているところに興味を引く。読み始めてまだ50ページにもかかわらず、気になる言葉がたくさんある。
「どの人がしゃべったかが大切なのであって、何をしゃべったかはそれほど大切ではない」
「日本から離れて時間と空間を超越できたこと」
「親友がどんなものなのかを知ったこと」
「フランスでの数学上の仕事と言えば専攻すべき分野を決めたこと」
「多変数函数論の分野、険しそうな山だから」
「発見の鋭い喜び」
「自然の感銘と発見とはよく結びつくものらしい」
「自然の風景に恍惚としたときなどに意識の切れ目ができ、その間から成熟を待っていたものが顔を出すらしい」
「その時見えたものを後になってから書くだけで、描写を重ねていけば自然に論文ができあがる」
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